近年、コロナワクチン接種後に数か月から数年経過しても、いわゆる「慢性的なコロナワクチン後遺症」を訴える人が増加しているという報告があります。これらの症状は、ワクチン接種直後の副反応とは異なり、長期間にわたる体調不良や新たな健康問題が特徴です。こうした症状は、「ワクチン後症候群」や「ポストワクチン症候群」などと呼ばれることもあります。
主な慢性的なコロナワクチン後遺症
以下は、報告されている慢性的な後遺症や長期的な体調不良の症状です。
- 1慢性的な疲労感・倦怠感
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- 概要:
多くの人が日常生活に支障をきたすほどの慢性的な疲労を報告しています。これは「ロングCOVID」に似た症状で、ワクチン接種後にも現れることがあります。
- 症状:
全身の疲労感、集中力の低下、動作や仕事に対する持続力の低下。
- 2神経学的症状
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- しびれや痛み:
末梢神経に影響が及び、手足のしびれ、チクチクする感覚、筋肉痛や関節痛などが続くことがあります。
- めまいやふらつき:
持続的なめまいや平衡感覚の異常が報告されることもあります。
- 認知機能の低下:
集中力や記憶力が低下する「ブレインフォグ(頭のもや)」を訴える人もいます。
- 3心臓や循環器系の問題
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- 心拍数の異常:
動悸、頻脈や不整脈などの心臓の問題が続く場合があります。
- 胸痛:
軽度から中度の胸痛が長期間続くことも報告されていますが、心筋炎など重篤なケースも含まれる可能性があります。
- 血圧の変動:
低血圧や高血圧の不安定さが続くことがあり、特に運動時やストレスの多い状況で悪化します。
- 4免疫系の問題
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- 自己免疫疾患の悪化:
自己免疫疾患を持っている人では、ワクチン接種後に症状が悪化するケースが報告されています。
- アレルギー反応の増加:
一部の人は、ワクチン接種後に新たなアレルギー反応やアレルギーの悪化を報告しています。
- 5消化器系の問題
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- 胃腸障害:
長期的に胃の不快感や消化不良、下痢や便秘などの消化器症状が続くことが報告されています。
- 6皮膚の問題
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- 発疹やじんましん:
ワクチン接種後、慢性的な発疹やじんましんが現れる場合があります。これらは、免疫系の過剰反応に関連している可能性があります。
- 7呼吸器系の問題
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- 息切れや呼吸困難:
長期間にわたる息切れや呼吸困難が報告されています。これらの症状は、運動や日常的な活動で悪化することがあります。
- 8精神的な問題
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- 不安やうつ:
ワクチン接種後に不安感やうつ症状を感じる人がいます。これは、副反応そのものや、体調不良による心理的な負担から生じることがあります。