自律神経の乱れについて
自律神経の乱れとは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れた状態を指します。自律神経は意識下で身体の様々な機能を調整していますが、そのバランスが乱れると以下のような症状が現れます。
自律神経の乱れの症状
- 身体的症状だるさ、倦怠感
- 不眠
- 発汗過多
- ほてり
- 動悸
- 息切れ
- めまい
- 頭痛
- 食欲不振
- 下痢
- 便秘
- 精神的症状イライラ
- 不安感
- 意欲低下
- パニック発作
自律神経の乱れ自体は検査では異常が見つからないため、症状から総合的に判断されます。生活習慣の改善や、ストレス対策などで自律神経を整えることが重要です。
頚椎ヘルニアと自律神経失調症について
頚椎ヘルニアと自律神経失調症には密接な関係があります。
頚椎ヘルニアと自律神経失調症の関係
- 頚椎ヘルニアにより脊髄や神経根が圧迫されると、自律神経の働きが乱れ、自律神経失調症の症状が現れる可能性がある
- 頚椎ヘルニアの痛みやしびれなどのストレスが自律神経のバランスを崩し、自律神経失調症を引き起こすことがある
- 逆に、自律神経失調症による全身の緊張状態が、頚椎周辺の筋肉の過緊張を招き、頚椎ヘルニアの症状を悪化させる恐れがある
自律神経失調症の主な症状
- だるさ、倦怠感
- 不眠
- 動悸
- 息切れ
- めまい
- 頭痛
- 消化器症状(食欲不振、下痢、便秘)
- イライラ、不安感
頚椎ヘルニアと自律神経失調症は相互に影響し合う関係にあるため、両者への対策が重要となります
脊柱管狭窄症と自律神経について
脊柱管狭窄症と自律神経の関連
- 脊柱管狭窄症は、脊柱管(脊髄を通る管)が狭くなり、脊髄や神経根が圧迫される病態です。この神経圧迫が自律神経の働きに影響を及ぼす可能性がある
- 脊柱管狭窄症による神経圧迫は、自律神経を支配する交感神経幹や副交感神経節を直接圧迫したり、自律神経の出力経路を障害したりする恐れがある
- その結果、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、自律神経失調症様の症状(動悸、発汗異常、消化器症状など)が現れることがある
自律神経症状が現れる理由
- 脊柱管狭窄症による神経圧迫部位によって、自律神経の異常症状が異なる頚椎部での圧迫では、手足の発汗異常、動悸、めまいなどが出現しやすい
- 胸椎部での圧迫では、消化器症状(胃もたれ、下痢、便秘など)が出現しやすい
- 腰椎部での圧迫では、排尿障害などが出現しやすい
- 神経圧迫による痛みやしびれ自体も、自律神経に影響を与えるストレスとなり、自律神経失調を助長する可能性がある
したがって、脊柱管狭窄症の患者では、自律神経症状にも注意を払う必要があり、原因となる神経圧迫を解除することが重要です。